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うめぽんのマジレスファン倶楽部
[43]サッカー批評21号から 13[sage]:05/01/18 21:52 ID:F0KNyZXs
この時、社長の田中や他の経営陣は誰も道筋を決めることができなかった。
決定者不在の社風は依然続いていた。
だから、創立時からHFCの関わる石水がなんとか決断して、物事を進めるしかなかった。
この目標に基づき、03年トップチーム人件費(選手・監督・コーチ)は前年度決算(約8億5000万円)と
ほぼ同レベルの約8億6000万円を注ぎ込んだ。
特に開幕時点のブラジル人選手・監督・コーチングスタッフには2億円をかけた。
J1に上がるにはいい選手の確保を、いい選手にはカネがかかるだろう、と考えたからだ。
一方、この年の予算は450万円の黒字で計算。
何か一つのメドが外れれば即赤字に転落する、ギリギリの数字だった。
丁か半か。J1仕様の金額を投入しての賭けは見込みを外した。
主力選手にケガ人続出、外国人選手はシーズン途中で3人総入れ替え、 省11
[44]サッカー批評21号から 14[sage]:05/01/18 21:54 ID:F0KNyZXs
◆スタッフは育ったのか
03年。こうした課題山積みのHFCに、田中と違い今度は常勤として、佐々木は身を投じた。
まずとにかく様々な場へ顔を出そうと決めていた。
自身の長所と信じるフットワークの軽快さを生かそうとした。
札幌北高卒業後、57年に市役所に入った佐々木の最初の仕事は防疫。
業者と一緒になっての野犬狩りだった。
自分は指揮する立場だから、クルマにでも乗って黙って仕事を見守っているだけでもよかった。
でも、上の人間も一緒になって働けば、下の人間もよりやる気が出る。
「おい佐々木さんよ、俺たち向こうから犬を追い回すから、あんたそこで待ち伏せしてくれ」
こうして、どんな人とも、どんな仕事でも分け隔てなく、日々汗を流してきた。
佐々木の手には、その最初の仕事の頃に野犬に咬まれた痕が残っている。
HFCに来る直前の役職は、(財)札幌市青少年婦人活動協会の理事長。 省26
[45]サッカー批評21号から 15[sage]:05/01/18 21:55 ID:F0KNyZXs
桂は打ち合わせの時によく部下の佐々木を連れて行った。
言った、言わないのトラブルを防ぐため、傍らで話を聞いておく役割としてだ。
「おい、こないだ言ったことと違うじゃないか!」
とひるまずに問い詰めた。上の立場の桂が言いにくいことも、佐々木はためらわず口にした。
その実直ぶりを桂は信頼していた。
●
就任後の1月から3月にかけて、佐々木はHFC社員一人ずつ全員、個別面談をした。
まずは対話からだ。そうして社内の様子の把握に努めた。
しかし、設立8年目でこれほど会社は淀むものなのか・・・と呆然とした。
Jリーグの会議などいろいろな用件で東京に出張することが多い。
会社の財政難は先刻承知なので、佐々木自身は日帰り旅程を組んで、夜8時羽田発の最終便で帰札した。
ところが他の社員は、最終便に間に合うはずなのに1泊の旅程を組み、 省26
[46]サッカー批評21号から 16[sage]:05/01/18 21:57 ID:F0KNyZXs
営業活動の動きも、元公務員の目から見ても明らかに鈍い。
数年前のことだが、ユニフォームスポンサーという大お得意様のサッポロビールに、
スポンサー契約期間スタートの2月をとうに過ぎ、4月になってやっと契約書を持って訪れたということがあった。
その他のスポンサー企業でも、HFCの営業が挨拶に来るのは年に3度もあるかどうかというところもある。
淀んだ空気を一掃するため、5月には人事異動を行い、今までの流れを断ち切ろうとした。
毎週火曜日の朝礼で、
「チームがなくなるんだぞ!」
と一喝し、手を動かして1枚でもチケットを売り、足を動かして1件でもスポンサーを取ってこなければ、
もうつぶれるぞと訴えた。
それでも、いろいろ理屈を言って、下の人間は動かない。
自治体の支援や市民からの募金で持ちこたえてきて、危機意識が育たずにきたツケなのか。
それでも佐々木は粘り強く辛抱もした。 省40
[47]サッカー批評21号から 17[sage]:05/01/18 21:59 ID:F0KNyZXs
◆ビフテキより、ホッケやジャガイモ
03年12月3日、札幌市内のホテルで、スポンサー企業を対象にした謝恩会が催される。
その場で、HFCの04年度からの「5か年計画」が発表される運びだ。
中身は、年度ごとの収支や成績のメド、札幌市内のユース練習場周辺の整備計画など。
5年かけてのんびりJ1に上がれれば、という弱気含みのものではない。
5年かけてこれまでの淀みを一掃し、会社を根底から作り直し、
5年後の時点でJ1定着が果たせていることがテーマ。いわば「第二の創業」だ。
もう無謀な見込みの収入案、見栄を張った予算は組まない。
03年10月時点での大まかな枠だが、04年度予算で、収入は入場料3億、広告料4億、
Jリーグ分配金1億、市と道からの補助金各1億で計10億円。
支出は、トップチーム人件費3億、トップチーム遠征・合宿費2億、ユースチーム費1億、
試合運営費2億、社内人件費1億、その他1億で、計10億円。 省36
[48]サッカー批評21号から 18(終)[sage]:05/01/18 22:00 ID:F0KNyZXs
いっそHFCをつぶして新たに運営会社を作り直せば、という意見も外から聞こえる。
しかし、自身も大金を投じ続けて新運営会社を作って動かそうという、
責任感も行動力も財力も全て備える人物がいるのか。
慌ててチーム作りを進めた96年の時、道内経済団体の重鎮がその性急ぶりに歩調を合わせることができず、
「お手並み拝見」のスタンスをとり、以降HFCに巻き込むことがうまくできていないという経緯がある。
得たものもあれば、手からこぼれ落ちたものもある。
周りをぐるっと見渡してみると、HFCが消えれば、コンサドーレも同時に消える可能性もある。
「何年も後になって、あの時にこれをやってよかった、と言われてもそれでいいんだ。
私自身は、道筋を作るための捨て石だよ」
就任時に比べすっかり白髪が増え、顔のツヤも落ちた佐々木は、
市民がコンサドーレの存在で喜び続けられるよう、責任を背負い、
これまでのツケを払おうと、もがいている。
省1
[49]javacurry ◆HWc0CzGfwU [sage]:05/01/18 22:21 ID:h6S89ubI
記事うp乙です。
一気に読んでしまった。
この記事でも現場第一って言ってる様に去年も何度も練習場や試合会場で姿を見たもんなぁ。
一番大変な時期に就任したと思うけど期待しているだけに頑張って欲しい。
[50]◆RaoUMbcYW. [sage]:05/01/18 22:43 ID:gUEp5VFo
俺も一気に読んでしまった。
まともに見たこと無かったから、どんな内容か気になってたんだよ。
記事UPありがとう!!
それにしても、以前のHFC社員は…
いっその事俺の会社で営業の委託受けるか? と言いたくなる位のムニャムニャばかりだったんだな…
今は改善されてきてるみたいだけど…
「ほかの人以上の数字を稼ぐためには、ほかの人の2倍歩く。」
「言い訳する暇があったら、その時間を営業に使え。」
「仕事は時間内に集中してやれ。残業しても良いやと思うやつはいらん。」
(最後のは、まあ、仕事とそれ以外のメリハリ付けろと言う事らしいのだが。実際どうしようもない時意外残業は無い。)
ってうちの会社の社長が言ってるんだが、債務超過のHFCにあっては他のチーム運営会社と同じ動きじゃ駄目なんだよな。
依然勤めてた会社(昨年倒産しました)が記事にある2〜3年前のHFCにそっくりだったから気になった。 省0
[51]中の島のばんぶう ◆QWARRA8ICg [sage]:05/01/30 12:39 ID:U+hYO8NM
>30
乙です。久しぶりに読んだが、どこで読んだかは忘れてしまった。
なんとか今年は社長を喜ばせてやりたいな....。
サポートシップスポンサーもそういう経緯か、と。
あれって道新と朝日の販売所しか入ってないんだもんなー。実際
金額に見合うようなメリットはチケットくれるってだけだし。
物なんかいらないからサポートしてますって言える権利だけでいいから
2〜3万に落としてくれればなぁ...。その金もないけどテヘッ
[52]名無しサポ[sage]:05/03/14 18:56 ID:W621Q/3o
ウメポン氏ね
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